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Posted by 株式会社 群馬webコミュニケーション at

2010年04月05日

木こりさんのお話

人から聞いた話ですが、
ある木こりさんが言っていたそうです。

「一番困るのは、自然が”タダ”だと思っている人」
だと。

今は、世の中が自然志向、環境志向になっているので、
よく”自然体験ツアー”のようなものが組まれているそうで、
木こりさんが、そのガイド役をすることがあるそうです。

上記の一言は、
そういったツアーに参加される人で、
一番困る人だそうです。

「自然は”タダ”じゃない。
人が手を加えて、はじめて森の中に入ることができるし、
その自然の恵みを享受できる」
と。

そうかもしれません。
人が手を入れないところは荒廃していきます。
そして、「人が関わっている」という時点でタダではないのです。

じゃあ、タダじゃなかったらいくらなんだ?と。
つまり、その人の労働に値段をつけるということです。

値札がついていないものは”タダ”のように感じられてしまいがちですが、
そのモノへの、その行為へ対する価値をどうやって金額で数値化するのか。

難しいですよね。

自分で作ったものを売るようになって、
値段をつけるって難しいなぁとつくづく思います。
自分で作ったモノを、つまり自分の労働を、
自分で計るのです。

自分で作ったモノがなるべく多くの人の手に渡ってほしい。
自分が作ったモノを少しでも多くの人に食べてほしい。
そう思うがゆえの値段設定と、
自分の生活を成り立たせるための値段設定を
同時に考えなければいけません。

「売りたい値段と売れる値段は違う」とよく言われますが、
”値段”とは、すなわちそのモノに対する”価値”なわけで、
その価値を判断するためには情報が必要なわけで、
売る側と買う側の情報量の違いが
価値観の違いにつながっているのだと思います。

その価値観の違いを埋めるためには、
売る側の、商品になるまでの過程を含めた情報開示の努力と、
買う側の、どうやってそれが作られたのかを知ろうとする努力が
必要なように思います。
知らないだけのこともけっこう多い気がします。

私が昨日の朝市で出品した数々は、
決して安いものではありません。
スーパーやコンビニで売られているお惣菜やおにぎりと比べたら、
はっきり言って、高いです。

でも、どんな素材を使っているのか、
その素材がどのようにして作られたのか、
それを知ろうと耳を傾けてくださって、
それを知った上でこの値段ならと納得して買っていってくださる。
(納得されたかはわかりませんが・・・)
とても嬉しく、ありがたいことです。
どうもありがとうございました。


「世の中がこんなになったのは、”お金”のせいだ!」
なんて悪態をついていた時もありましたが(笑)、
悪いのは”お金”じゃないと思うようになりました。
悪いのは”お金”という道具を上手に使えていない人間の方ではないか、と。

食べものを売る仕事に関わると、
”お金”があってよかった、と思います。
貨幣制度とは、素晴らしい制度だと。
食べものは腐ってしまうので、
換金することによってその価値を保つことができます。
そして、そのお金で、
違う人が作った価値と、また交換することができるのです。
お金はそのための、つまり循環のためのツールなのです。

かつて人は物々交換をしていました。
「売る、買う」ではなく、「交換する」という価値観。
お金のベースはやっぱり物々交換だと思います。

自分ができることと、できないこと、
相手ができることと、できないこと、
生きていく上で、必要なモノも、必要なことも、たくさんあります。
それらを役割分担をして私たちは生きています。

木こりさんのお話を聞いて、
”タダ”なものなんてひとつもないのだなと思いました。
当たり前にあるように感じているものも、
すべて誰かの、何かの、おかげなのです。

お互いに「ありがとう」と言い合える関係が、いいですよね。  


Posted by とちの実 at 09:03Comments(0)徒然なもの